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高校生による移民の歴史発見プロジェクト

昨年より2年間、兵庫県立国際高等学校の高校生に映像制作を教えるという機会に恵まれました。兵庫県政150周年の記念事業でもあり、文部科学省スーパーグローバルハイスクールの課題研究でもあるプロジェクト「高校生による移民の歴史発見プロジェクト」の講師をさせていただいたのです。きっかけはこのブログをご覧になった先生からメールを頂戴し、芦屋市の青少年センター2階の喫茶室でお会いして「講師」という大役を引き受けることになったのです。具体的にはブラジル移住された方へインタビューを行い、30分のドキュメンタリー作品を高校生と一緒に制作しました。

 

2月23日に「高校生による移民の歴史発見プロジェクト」2年間の集大成として、芦屋市立上宮川文化センターで発表会がありました。ドキュメンタリー作品も上映されるということで、私も発表会を見に行かせてもらいました。路上ライブを見ているような弾けたジャズ演奏や大学のゼミのようなの研究発表、高校時代ボ〜ッと過ごしていた私には想像できないような本格的な発表会でした。

  

発表会のチラシに担当の先生が書かれた文章があるので紹介させていただきます。

 

「古くから日本人は移民としてブラジルに渡っています。私たちは、彼らを日本人の国際社会への進出の道を切り開いた先駆者であると捉えました。彼らが歩んだ道をたどることで、彼らが異国の地でどのような苦難に直面し、克服していったのかを伝えようと考えました。どうしたら異なる文化を持った人々同士が共に暮らせる社会を実現できるか、それを知るためのヒントが、日本人移民の経験に隠されているのではないかと考えたのです。

 

こうして「高校生による移民の歴史発見プロジェクト」が始まりました。1年半の調査活動を終えた後、芦屋市在住の映像作家である若林あかね氏の協力のもと、日本人のブラジルへの移民をテーマにしたドキュメンタリー映像作品を制作しました。この作品では、一人の移民の目を通して、ブラジル移民がどのような暮らしをしていたのか、どのような苦労を経験しそれを乗り越えていったのかを紹介します。そして彼女の人生を振り返ることで、日本人の移民の歴史に新たな光を当てたいと願っています。」 

 

はからずも若い世代にブラジル移住を伝える機会に恵まれて、夢のように幸せな2年間でした。

 

催事名 兵庫県政150周年記念事業 文部科学省スーパーグローバルハイスクール課題研究

        兵庫県立国際高等学校 高校生による移民の歴史発見プロジェクト 

          ~日本からブラジルへ渡った日本人移民の歴史探求~ 

 

日 時 2019年2月23日(土)13:00~15:00(受付:12:30~)

会 場 芦屋市立上宮川文化センター (芦屋市上宮川町10番5号 ☎ 0797-22-9229)

 

主 催 芦屋市・兵庫県立国際高等学校

問合せ 兵庫県立国際高等学校(渡辺・向江)☎ 0797-35-5931

 

<タイムスケジュール>

13:00 開場

13:05 国際高校ジャズバンド部  “Hoppin’ Note”による演奏会 

13:30 ドキュメンタリー作品上映会 

14:10 プレゼンテーション “ブラジル日本人移民の歴史”  

     第1部:なぜ日本人はブラジルに移住したのか?

        ①スライドを使って解説します      

     第2部:日本人移民の暮らし

        ①コーヒー農場の作業着を着てみよう

        ②移住地での食事を知ろう

     自由見学・質疑応答 

15:00 終了